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ノノの小学校には、土俵がある。そして、年に一回この時期に校内相撲大会が行われる。学年毎に(1学年40人以下の小さい学校だが)全員がトーナメント戦を行い横綱を競う。
私は、この地区の出身では無いので、相撲大会の伝統については詳しくわからないのだが、ノノジジに聞いてみると、歴史はかなり古そうだ。子供達のお父さんの多くもこの土俵を踏んだらしい。
子供達は、学年があがるに連れてこの相撲大会に力を入れていくようだ。年をおう毎に誰が横綱だ関脇だなどと会話が聞かれ、練習にも熱が入る。
実際、試合を見ても、高学年の取組は見ごたえがあり、負けた子は、涙をこぼして悔しがるシーンも多くあった。
私が小学生の時通った新興住宅地のマンモス小学校には、土俵も相撲大会も無かったので、いま一つ軽んじて考えていたが、この子供達の真剣さや、地区中の年配者が集って見守る緊迫した雰囲気の中にあって、この相撲大会の伝統を感じずにはいられない。
ノノ兄は相撲大会の前日、夕食を出しに帰宅した私を早々に捕まえて何も言わずに手を引き玄関ホールにいざなった。なんだ?と思ったら既に彼は腰を下ろして戦闘態勢だ!「はっけよーい」声と共に突進!私はあえなくかべに叩きつけられる。「不意打ち、きたないぞ!」と言うと「はっけよーいって言ったじゃん」といってホールの中央に戻る。私も今度は負けない。6年生とはいってもまだ小学生。私の敵ではない。私も構えて。「はっけよーい」言い終わらないうちに突っ込んでくる。その力強さ。ぐいぐい押してくる。技を掛ければひとたまりも無いことは間違いないが、力で押してくるなら受けて立とう。甘く見ていたが、結構本気で押されてしまった。「するいぞ!パパは、靴下はいてるんだから。おまえは、はだしだろう!」「相撲は、はだしでするものですぅ」といってニヤッと笑う。「もう一回!」と私が言うと「もういいですぅ」と言ってさっさと行ってしまった。「勝ち逃げはずるいぞ!」と後ろから声を掛けると「勝負は1度きりですぅ」と。最初は手加減してやったのに。
大会の日うす曇りで観戦日和だ。高学年の対戦は、後なのでまずはノノが先だ。
ノノは、例年、友達の取組を座って見ている事が出来ず、ノノの番の少し前に担任の先生と会場に現れる。そして、先生と一緒に土俵に上がり、操り人形の様に先生と一緒に土俵の外に後ずさりして終了だ。そして、また教室に帰ってしまう。これがノノ流の相撲大会参加だった。
今年はとゆうと、なんとみんなと一緒に会場に座っている。そう、今、担任の先生は2ヶ月の休暇を取っているため、代わりの先生がついている。例年のことを知らないからかそれとも方針か、ノノを他の生徒と一緒に座らせ、先生も隣についてる。んーん座っていられるのだろうか?案の定、暫くするとノノは落ち着きをなくし立とうとしたり、先生の手を引っ張って退場しようとする。先生は、全く動じない。ベテランの先生だ。
そうこうしているうちにノノの取組の番だ。先生は、ノノの手をとって立ち上がらせると、土俵際で手を離した。ノノは初めて土俵に一人でたったのだ。
立ったのはいいが、ノノはニコニコしているだけで一向に仕切り線まで進まない。やっぱりそこまでか。と諦めかけた時。子供達から声が掛かった「ノノ!前!前だよ!」その声はだんだん大きくなり西も東もみんなが「まえ!まえ!」と声を掛かる。ノノは、ニコニコしたまま仕切り線までゆっくりと歩いた。みんな拍手してくれている。「はっけよーい」行司役の子供が声を掛ける。ノノはニコニコしたままゆっくりと押し出される。「よくやった!」声が掛かる。「ノノ!」声が飛ぶ。
最近涙腺がゆるい私は、このくらいのことで、人前で涙を見せないように努力している。だから、嬉しさを胸に秘めて見守っていた。ノノがちゃんとみんなのところに戻り、座ったのを見届けると。後ろから4学年のクラスの担任の先生が声を掛けてくれた。「ノノちゃん凄かったね!去年までは上がることも出来なかったのにねぇ!ほんとに凄い成長!お父さん褒めてやってくださいねぇ!」先生が興奮気味に早口でそう言ってくれた。さすがにうるうるしたが、「ありがとうございます」とお礼を言った。ふと私の側に座っていた4年生の女の子が「ノノちゃん偉かったね!」とニコニコして言ってくれた。幼稚園の時から一緒の子だ「ありがとうね!」さすがにこらえられずに、涙が出そうになった。
ノノは、この地区のこの子達、先生方と一緒に居られて本当に幸せだと思った。
さて、ノノ兄はとゆうと、結構接戦の末2回戦で敗退。体格の違いでかなわなかったようだ。かなり悔しそうにしていた。彼の小学校生活最後の相撲大会は終った。
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