自閉症の男の子を抱えるシングルファーザーの奮闘記。学校とのやり取りや家族の話、息子の様子などをつづる。
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ノノパパの野望
[ ノノパパ ] / 2005/04/02 12:02:38

 ノノが幼稚園に入った頃からノノママは、自閉症の成人が暮らす施設や作業所などの見学を積極的に行った。もちろんノノパパも誘われたが、正直言ってあまり気が進まなかった。私の中では、まだノノが良くなるんじゃないかとゆう思いが払拭できずにいたからかもしれない。ノノママは、私より遥かに現実を直視し将来を見据えていたのだろう。

 自閉症の成人が暮らす施設や作業所を見るのは、私はとても複雑な気持ちだった。施設の人も暮らす人達もみな最善を尽くしているのはわかったが、やはり動揺無くして現実を直視することは出来なかった。これ以上ここで具体的な私観を書くことは出来ないが、機会があれば是非訪問してその目で見てほしい。

 やはり、社会の意識改革や制度改革もとても大切なことだが、現実としてこの子がどう生きて行けるかをまず考え、道筋をつけてやらなければ、死ねないと思った。

 何にせよ、一番大切なのは、身辺自立だ。これが出来るのと出来ないのでは暮らし方に大きな違いが出てくる。これが大きな学習目標だ。誤解の無いように補足しておくが、自閉症と言っても身辺自立など簡単に出来てしまう子もいればそうでない子もいる。自閉症は多様だ。ノノは、生活の多くで介助が必要だ。


 ノノママが精神科に入院していた頃、同じ病棟に二十歳くらいの自閉症の女の子が入院していた。彼女は、学校を卒業して施設に入ってから、精神疾患になり、今は病院に入院している。自閉症の子でも大きくなっていろいろなストレスなどからうつ病などになる人もいるそうだ。そうした子は、障害者施設でも受け入れてもらうのは難しく、病院に入院させておくのも問題が多い。
 彼女は、私が病棟のホールのベンチに座っているといつも脇にちょこんと座ってにこにこしていた。しかし、日によっては、彼女の病室から叫び声が聞こえてきた。彼女は、ベッドに拘束されていた。それが、彼女の生活だ。


 ノノの将来について混迷を深めていた頃、私はサラリーマンをしていた。このまま定年まで働き続ければ、ある程度のお金をノノに残してやれるだろう。お金は生活する上ではとても大切なことは変えがたい事実だ。しかし、お金を残せば、より良い施設や作業所に行けるのだろうか?ノノの生活をサポートしてくれる人にめぐり会えるのだろうか?そもそも私がいなくなった後、ノノが幸せに暮らす環境を手にすることが出来るのか?その時だ、私の中にある野望が生まれたのは。

 私が創ろう。社会福祉法人でもNPOでも個人運営の作業所でもいい。ノノと幾人かの人たちが暮らせる場を創ろう。どうすればいい?このまま仕事に明け暮れていてはとても無理だ。かといって資金も必要だ。私一人ではできない。人脈と信用が必要だ。
 とにかく会社で仕事をしていては何も出来ない。自立しよう。ノノを自立させるのだからまず私が自立しよう。そんなこと上手くいくとは思えない。厳しい選択だろう。例え破産しても、ノノのためにできる限りのことはやってみよう。そう思った。(もちろんノノママのことや転勤の事もあったのだが)
 ノノに関わる時間や、資金、信用、人脈、経営知識。それらを残された人生を全て使ってノノ達の生活の場を地域と共に創ろう。

 まず、自分ができることで足場を作ろう。私は、地元にコンピュータ関連の小さな会社を興した。店舗では、パソコンの教室やトラブルの対応などができ、地域貢献が少しでもできるように。ソフト開発事業では、地元の会社のコンピュータ活用をサポートし人脈を広げる事ができれば。
 今、3期目に入って何とかつぶれずに続いている。地元のNHKの番組出演の反響もあって店舗にも近所の人が遊びに来てくれるようになった。自閉症サポートの先生にも賛同、協力してくれる人も。

 まだまだ、目標は遠く、登り始めたばかりだ。途中で挫折することもあるかもしれない。でも、決して後悔だけはしない。出来得る事を精一杯やって死にたい。

 ノノの笑顔がいつまでもつづくように。

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 コメント
いかん、また涙が。 ( うさこ86)
2005/03/21 19:13:58
幼稚園時代の様子がtakuとダブり、また想い出して泣けてきました。

教室にじっとしていられなかった。
園内を1人で探検して回った。
みんなと一緒にお遊戯もできないし、歌も歌えない。
絵が描けない。
製作が出来ない。
おもらしも頻繁にした。
給食を食べない。
年少の運動会は泣き顔で始まり、泣き顔で終わった。

そして、先生にいつも怒られました。
これは、後で改善されたのですが。

一つ一つを想い出すと、随分出来ない事が多かったけど、卒園するにあたり息子の成長をこんなにも喜べる事が、何より嬉しい。
健常の子供たちが水溜りを飛び越えるくらいの出来事も、この子達にとってはドーバー海峡を泳いで渡るような、過酷な試練であったのかもしれないと思うと、どんなささいな出来事にも感動できる。頑張った息子をうんと褒めてやらないといけませんね。

ノノくんの卒園式、とても感動的です。
私もtakuがちゃんと卒園証書を受け取れるのかハラハラしながら見ていました。
他の親御さんたちは、そんな心配はしていないみたいでしたが…。
良いお友達に恵まれて、本当に良かった。
そして、地元小学校入学に向けてノノママさんも頑張ったんだなぁ。ホントに偉いと思います。
ちょっと頑張りすぎて疲れちゃったのかな。
バイタリティのある行動派のノノママと、落ち着いて冷静に判断できる優しいノノパパ。
いいコンビだと思います(^ー^)




Unknown
( TAKAちゃん母)
2005/03/21 19:22:00
おんなじだなぁー
思い出しちゃいました、あのころを・・・

苦労されてね特殊学級を新設されたんですね。ノノパパもノノママもすごいです。
私には、そこまでの行動力はないです。
子を思えばこそ! ですね。

卒園式も感動です。
子どもの成長を感じますよね・・・
ノノくん  エライぞー! すごいぞー!

事後報告になりますが
blogをリンクさせていただきました。
これからもよろしくお願いします。
うさこ86さん ( ノノパパ)
2005/03/21 20:26:02
 いつも暖かいコメント頂き、ほんとうにありがとうございます。
 苦労も多い分喜びはほんとにひとしおです。

 taku君も小学校に行って、もっともっと成長して嬉しい姿を沢山見せてくれると思いますよ。

 ノノママは、今でも「私は途中で投げ出したけど、あの時の頑張りだけは、自慢できる」と言ってます。
 私もノノママの頑張りがあったからこそ今のノノが居るんだと感謝しています。  ・・たとえカズマと呼ばれても
TAKAちゃん母さん ( ノノパパ)
2005/03/21 20:31:28
 TAKAちゃん母さんいつもありがとうございます。

 ノノは、絵も字も今でも得意じゃないので、TAKAちゃんの才能がうらやましいです。
 でも、それぞれのいいところを見つけて伸ばしてやるのが親の一番の務めだと思ってますのでこれからも頑張りたいと思います。

 リンクありがとうございます。
感動でしたね ( 杏子)
2005/03/21 21:46:46
子どもたちの成長、ほんとに感動ですね。
それにも増して、周りの子どもたちの優しさや
自然な対応、いくつになっても涙ものですよね。
そして、お二人の行動力には頭が下がりますm(_ _)m
さっき言い忘れましたが ( 杏子)
2005/03/21 22:41:38
ブックマークの整理してます。
お仲間に入れさせてくださいね♪
杏子さん ( ノノパパ)
2005/03/21 23:32:26
杏子さんコメントありがとうございます。
子供が大きくなるにつれ親も成長しないとだめですね。
また、いろいろ教えてください。
リンクありがとうございます。
感動の卒園式でしたね。 ( みちこ)
2005/03/22 8:01:38
ノノママさんの頑張りようが伝わってきますね。
私の地域でも学年一クラスなんて
ざらです。
特殊学級ももちろんありません。
私自分の手で開拓していかなくてはならない現状です。
ノノパパさん元(!)ご夫妻の勇気と行動力をここで称えてあげたいくらいです。
今もノノ君のそばで頑張ってるパパさん、
きっと、そばにいて一緒に伴走してくれる人が出来ますよ。そんな予感がします。





穴はどこだ? ( いい婆さん)
2005/03/22 9:58:29

婆さんがデカイ声で泣いて良い穴はどこじゃ〜?
毎日「面倒くさいなぁ」とボヤイてしまう婆さんが身を隠す穴はを探しておくれぇ〜〜。

ちゃんと「やるべきことをやれる」人に婆さんもなりたい・・。
暫し婆さんは穴で修行してきます。


ノノ君の卒園証書は確かにノノ君の手に授与されたわけだが、ノノママさん、ノノパパさんにも、そして、特別な目立つ方法ではなく自然にノノ君も卒園証書をもらえるように手順を考えてくれた先生達にも卒園証書をあげたかったなぁ。

ノノママさんとノノパパさんの嘆願行脚はすごい。
諦めないとはこういうことを言うのであろう。
ノノママさんに聞いてみたい、嘆願行脚へのエネルギーはなんだったのでございましょうか?・・と。(わかっちゃいるけど聞いてみたい)

「園内放浪」を認めてくれた園長先生も本当にノノ君をよく見てくれていたのだと思われますなぁ。

ところで、自然でスムーズな感動のビデオはちゃんと撮れておったかのう?(すご〜く心配w)

みちこさん ( ノノパパ)
2005/03/22 10:56:10
みちこさんコメントありがとうございます。
今考えると、小学校に入るまでがとっても大変で入ってからは、ぐっと手が掛からなくなりました。
ノノママも頑張りすぎて小学校に入ったら気が抜けてしまったのかもしれません。
私もこれから中学はどうするのか不安でいっぱいなんですが、みんなで情報交換して頑張っていきましょう!
いい婆さんサン ( ノノパパ)
2005/03/22 11:09:06
いい婆さんサン、コメントありがとうございます。
皆さんもほんとうに一生懸命やってらっしゃるのがブログを通してとても感じられます。

ノノママは、当時本当に一生懸命頑張りました。ノノをどうしても地元のお友達と一緒に育てたかったようです。
一方で、同地区に居る自閉症児の親御さんは地元で育てるのは可愛そうだと考え、自閉症児大勢いる小学校に入れました。
結果的にどちらが良いのか私には分かりませんが、ノノママの直感を信じて方針を貫きたいと思っています。
パパ「どうして地元じゃ無いとダメなの?」
ママ「だって通学させるのめんどくさいでしょ!」
と言ってました。

PS.ビデオは何とか撮れてましたよ。写真はそのビデオからのキャプチャです。
Unknown
( ふーぱぱ)
2005/04/12 4:34:19
ノノパパさん、おはようございます。


小学校入学に際して、大変な思いで奔走したこと、お友達がフォローしてくれたこと、いずれも我が家でも同様な出来事がありました。

小学校入学に際しては、ごく普通に地域の学区の小学校に入れて、地域で育てたい。地域のお友達と一緒に生活させたいと考えていました。

幼稚園生活では、特に女の子なんですが、「ふー」のお世話係がたくさん居て、行事のたびに補助してくれました。

小学校生活も2年生までは、お世話係的な存在の女の子が数人いますが、これから高学年になっていくに連れ、はたしてどうなるだろうかと、やや不安に思う事があります。


ふーぱぱさん ( ノノパパ)
2005/04/12 13:41:47
ふーぱぱさんこんにちは。

ノノにもお世話係のお嬢様がたがおります。

やっぱり、高学年の女の子が世話をしてくれるのが
多いので、学年が上がっていくにつれて少なくなって来ているようです。

でも、その分自分で出来ることが増えますからちょうどいいのかもしれませんね!


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